Amazonアソシエイトで紹介したものを買って貰えるとめちゃくちゃ嬉しい
Amazonアソシエイト・プログラムというものに参加しています。少しでもブログの収益化を考えたことがある方ならご存知だと思うのですが、要するにAmazonが提供しているアフィリエイトプログラムです。
Amazonアソシエイトのいいところは、自分が紹介した商品以外が売れた場合以外でも、紹介料が入るということ。どういう仕組みかというと、リンクをクリックしてから24時間以内にそのユーザーが商品をカートに入れると、それが紹介したのと全く違う商品であっても、紹介料が発生するんですね。(逆に言うと、紹介した商品が24時間後以降にカートに追加されても紹介料は発生しません。残念。)
だから、Aamzonアソシエイトの結果報告レポートとか読むと、自分が全く知らない商品ばかりが並んでいます。どのリンクをクリックした人がどの商品を買ったのか、というのが分からないのですが、成人向けの商品が結構売れていて、ドンキのそういうコーナーよりもAmazonの方が買いやすいのかななどと考えていました。
繰り返しになりますが、この制度、めちゃくちゃいいんです。だって、とりあえず自分が気になる商品を貼っておいて、それを踏んでくれた人が後から何か思い出して24時間以内にものを買ってくれれば、僕は何も関係ないのお金がもらえるんですから。「Amazonの存在を思い出させた」みたいな価値があるのかもしれませんが、普段からAmazonを使っている人は僕の存在がなくてもそのうち同じ商品をAmazonで買ってくれるんですからね。
ただ、報告レポートに知らない商品ばかりが並んでいると、何やってるんだろうなという感じがどんどんと強くなっていきます。これ、自分が紹介している意味が全くないんじゃないかとか。だから、自分が紹介した商品がダイレクトに売れていると、めちゃくちゃ嬉しいです。
ちなみに、最近紹介した商品で売れたのは、穂村弘氏の『はじめての短歌』です。主にTwitterで紹介しました。
文章術の本はライター向けの物が中心。それはそれで文章を磨くために有用なんだけど、文芸関連では『はじめての短歌』をおすすめしたいです。小説とか詩とか、散文芸術にも応用できる。あと、Twitter芸人にもなれる。 https://t.co/v2sMpiOhni
— あとーす (@ATOHSaaa) 2016年11月16日
Twitterなので検索などでの流入がないのですが、爆発的に広まったことで10人くらいの方に買っていただきました。何だたったの10人かと思われたかもしれませんが、これまで月に売れる商品が1〜2個、しかも自分が紹介していない商品ばかりだった僕からすれば、これは大事件でした。
僕は営業のお仕事をしていて、それとも関係することなのですが、自分で紹介した商品が買ってもらえるのってめちゃくちゃ嬉しいですね、『はじめての短歌』以外にも、書籍を中心にいくつかダイレクトで買っていただいた商品があります。
Amazonアソシエイトでお金がたくさん貰えるのかというとそんなことはないのですが、売れた商品の価格のうち平均して7%くらいはいただけるので、まあ何もしないよりは良いのかなあという気持ちです。
最近本を読めていないので、これはいいモチベーションになりそうだなと思いました。もちろん、お金をもらうために本を読むわけではないですけど、自分でしっかり読んで、いいと思ったら紹介して、そこからダイレクトに売れているという実感が得られるのはとてもいいです。
というわけで、穂村弘『はじめての短歌』は文芸を志す人にはとてもおすすめできる本なので、みんな読んでみるとよいと思います。ビジネスマン向けのワークショッップを本にしたものらしい(!)ので、そっち方面の人が読んでも面白いかも。
LINE BLOGはブログではないのかもしれない
11月14日にLINE BLOGが一般向けに開放されました。同サービスが開始されたのは2014年11月のこと。これまで、執筆・公開の機能を使えるのは著名人に限られていました。
また、これに合わせてLINE BLOG用のiPhone・Androidアプリをリリースしています。
コミュニケーションアプリ「LINE」を主軸として、様々なアプリ・サービスを展開しているLINE株式会社。今回のLINE BLOG一般開放は、群雄割拠のブログサービスにどのような変化をもたらすのでしょうか。
最近話題になったブログサービス
本題に入る前に、まずはここ1年ほどの間で話題になったブログ系サービスを3つ挙げてみましょう。
1つ目は株式会社ピースオブケイクが提供する「note」。記事などを有料販売できるというのが大きな特徴で、新たなコンテンツ収益化の手段としてブロガーなどの間で話題となりました。
しかし、収益化に成功できたのは、すでにブログやオンラインサロンなど、従来のインターネットでも収益化に成功していた人が中心という印象。他のブログサービスと比べて若干癖のある編集画面で、ネット有名人が集まる場所という印象でした。
2つ目はMedium。書く人のことを考えて作られたサービスで、複数人の記事を束ねられるマガジン機能が便利。ただ、こちらは編集者や起業家が中心に使っているイメージがあり、noteと同様、人口に膾炙したいるとは言いにくい状況です。
3つ目はg.a.o.t。こちらはKDDIウェブコミュニケーションズが開発しています。
これに至っては、誰も使っていないんじゃないかという状況。僕はnoteとMediumに乗り遅れた感があり、ちょうどそう感じていたタイミングでg.o.a.tが出てきたので、サブブログとして使ってみることにしました。もうあまり使っていないですが…。僕みたいに、とりあえず使って見てもう更新していない、という人もよく見かけます。
LINE BLOGの立ち位置
LINE BLOGが一般開放されたらしいと知ったきっかけは、LINEのプレスリリースでもニュースサイトの記事でもありませんでした。Twitterでフォローしている人たちが次々とLINE BLOGを開設していて、何かがおかしいぞと思ったわけです。
ただ、そうやってリリース後すぐにLINE BLOGを開設した人たちは、すぐに使わなくなるんだろうなと思います。今は、新しいものに飛びついている状態。g.o.a.tと同じように、サブブログ的に使っている人もすぐにやめちゃうと思います。
それは何故かというと、LINE BLOGががっつり書く人のためのサービスではないからです。
LINE BLOGの大きな特徴は、スマホアプリからしか編集・公開ができないということです。諸事情あって、この記事は半分くらいスマホで書いているのですが、イライラして仕方ないです。スマホはやっぱり、もりもり文章を書くには向いてないんですよ。
じゃあどんな人が使うようになるかというと、今までブログなんて持っていなかったような、文章書くのなんて面倒だと思っている人たちが使うのではないかと考えています。
僕は1993年生まれで、中高生の頃はモバスペやナノといったいわゆる「ほむぺ」が女の子の間で流行していました。僕は忍者ブログでごりごり文章を書いて承認欲求を満たしているときに、彼女たちは日常をストックして、それぞれに交流していたのです。
その交流の場が、現代ではTwitterやInstagramに移ってきたのでしょう。しかし、そういったSNSはそれぞれが個人的なスペースを持つことができませんでした。ひたすらに情報が流れていく川の中に、みんなが一緒にいる状況。これは、モバスペやナノ時代から失われたものなのです。
そう考えるとLINE BLOGは、他のブログサービスの系譜ではなく、モバスペやナノといったサービスに連なるものなのではないでしょうか。
LINE BLOGについての考察は、けんすうさんの以下の記事も非常によいです。ここでも、LINE BLOG内での「ネットワーク化」について触れられています。
ネット上で文章をばりばり書きたいという人は、これからもはてなやWordPressのような御用達サービスを使うのがベストだと思います。
それに対して、LINE BLOGが対象としているのは、これまでブログなんて書いたことのない人たち。そのために、2年もかけて著名人を2000人も集め、今回の一般開放に踏み切ったのでしょう。
さいごに
僕もLINE BLOGのアカウントを作ってみたので、気が向いたら何かしら書いてみようかなと思います。まあ、もう色々とアカウント持ち過ぎててお腹いっぱいなんですけどね…。
Hey Siri「かわいい女の子が出てくるミュージックビデオを教えて」
かわいい女の子が出てくるミュージックビデオが好きです。かわいい女の子が出てくるミュージックビデオの、かわいい女の子が出てくる部分だけをキャプチャして交換するLINEグループを作りたくなるくらい好きです。
ミュージックビデオに出てくるかわいい女の子だけを淡々と投稿していくLINEグループがほしい。
— あとーす (@ATOHSaaa) 2016年10月8日
とはいえ、そんな仲間がすぐに集まるわけでもないので、ひとまず今回は僕が好きな女の子がかわいいミュージックビデオを淡々と貼っていくことにします。
チャットモンチー 『「シャングリラ」Music Video』
えっちゃんのかわいさが分からない人にはお帰り願う!
教育して叱ってくれ〜!!!!!!!!!!
科学部の篠原ゆりは僕のものなので、そこのところよろしくお願いいたします。
SAKANAMON - ぱらぱらり 【YouTube限定MUSIC VIDEO】
かわいいというよりエロい。でもかわいい。
大森靖子「勹″ッと<るSUMMER」MusicClip (short ver.)
あのちゃんの良さに気づいてしまった…。
ポルカドットスティングレイ「テレキャスター・ストライプ」MV
バニーガール姿で猫のポーズするところが最高です。
フレデリック「オドループ」Music Video | Frederic "oddloop"
個人的には右側の子が好きです。左側の子も好きです。
みんなで岸井ゆきのちゃんのことを応援しよう!!!!!!!
ゲスの極み乙女。"キラーボール" (Official Music Video)
頼む……三年前に……戻ってくれ……。
変なダンス、最高。もっとかわいい女の子に変なダンス踊らせよう。
挫・人間はかわいい女の子をキャスティングするのがうますぎるのでもう一枚。
the peggies / LOVE in the TOKYO(Music Video)
最近知って、いま一番推してます。
このミュージックビデオを見て少しも心が締め付けられないやつは人間ではない。
酸欠少女 さユり 『ゆるふわ樹海ガール』(カバー)歌ってみた動画
ずっと見てられる。かわいい。がんばれ。がんばれという気持ちが湧いて出てくるかわいい。
顔がほとんど見えないんですけどね…。
目線外す瞬間とかが劇的にかわいいです。
異次元。
【公式】「恋ダンス」フルver.+第5話予告 11/8(火)『逃げるは恥だが役に立つ』【TBS】
でも、ガッキーの恋ダンスには勝てないと思いませんか…?
【WEB限定】石原さとみの ぷにぷにダンス~がんばるわたしのためのワルツ~|果汁グミ
石原さとみのぷにぷにダンスを風化させてはならないのだ……!!!!!校閲なぞにうつつを抜かしている場合ではない!!!!!!!!!!!!!!!!!!
以上です。取り乱しました。最後はミュージックビデオじゃなくて申し訳ありません。
頑張って収集しましたので、ご査収いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
タレコミがあった場合は、随時追加していきます。
僕も以前、よく見てました。やっぱりダンスなんですよ。かわいい女の子にかわいいダンスをしてほしいんですよ。
また踊っている…。
検索上位表示にぬか喜びしてない? パーソナライズド検索を解除する方法
Gooleのパーソナライズド検索とは
パーソナライズド検索を解除する方法
パーソナライズド検索を解除するにはいくつかの方法がありますので、紹介いたします。
シークレットモードで検索する
シークレットモードというのは通常、検索履歴などを残さないために使うものなのですが、これをONにしておくとパーソナライズドされずに検索を行うことができます。
ブラウザにChromeを使っている場合は、右上のオプションアイコンからシークレットモードにすることができます。
Windowsの場合は「Ctrl+Shift+N」、Macの場合は「⌘+Shift+N」でも開くことができます。
Chrome拡張機能を使う
シークレットモードの場合は新たにウインドウを開いてしまいますので、それが煩わしいという場合は、Chromeの拡張機能を使うことでタブ毎に開くことができます。今回は説明しませんが、複数のアカウントでログインしなければならないときなどにも便利です。
同じような機能を持つ拡張機能はいくつかありますが、僕はopenMultiLoginを使っています。
使い方はとても簡単で、拡張機能をインストールしたあとに、バーの右上にあるアイコンをクリックすることでタブを開くことができます。
タブで切り替える
パーソナライズド検索された後に、それを解除する方法もあります。
まずは普通に検索すると、右上に以下の写真のようなタブが出てくるかと思います。始めは、人型アイコンの方になっています。
これを地球アイコンの方に変更すると…。
僕の記事の順位が一つ下がったのがよくわかるかと思います。
パラメータを付与する
検索結果URLの末尾に「&pws=0」にすると、パーソナライズド検索を解除することができます。
あまり使うこともないと思いますが、何かあったときに…。
まとめ
以上、パーソナライズドを解除した検索結果を表示する方法について、
- シークレットモードにする
- Chrome拡張機能を使う
- タブで切り替える
- パラメータを付与する
の4つの方法を紹介いたしました。自分で一番使いやすい方法で試してみてください!
【結果発表】第二回140字小説大賞
もう11月です。すっかり寒くなってきましたね。
さて、10/1〜31の間で募集をした第二回140字小説大賞について。選考が完了しましたので、結果を発表させていただきます!
今回は298編の応募をいただきました。第一回が248編でしたので、50編ほど応募作品が増えました。この1年で140字小説界隈が盛り上がってきたなという感覚も特にないのですが、じわじわと書き手が増えているのかなと思いました。
選考フローについて
すぐに結果発表というのも味気ないので、今回の選考フローについて説明させてください。
第一回も同様でしたが、身内びいきをしないように投稿いただいた情報からTwitterユーザー名を隠した状態で選考を行いました。まずすべての作品を読んで、いいなと思った作品をすべてピックアップしました。1次選考のようなものですね。この時点で49作品にまで絞り込みました。
2次選考以降も、選考委員は僕しかいないので僕の個人的な好みで選びました。その結果、大賞1編、優秀賞3編を決定させていただきました。
このうち、優秀賞3編は結果として雰囲気が似ている作品が集まったのかな…と個人的には考えています。また来年も第三回をするかもしれませんので、参考にしていただけるといいかもしれません。ただ、来年の僕は今年の僕と同じではないので、全く参考にならないかもしれませんが。
結果発表
それでは、結果は発表させていただきます。
僭越ながら、講評めいたものも書かせていただいております。その中で「主体」という言葉が何度か出てくると思いますが、140字小説を語る上では、「作品における物語上の主人公」くらいの意味を表わすのだと、ここで僕と合意してからこの先を読み進めてください。どうぞよろしくお願いいたします。
大賞
これは他のところで言ったことなのですが、五教科の中で一番感傷的なのは数学だと思っています。国語もかなり感傷的なんですけど、文芸をやっているときっていわば国語をやっているわけで、そこに国語を入れ込んでもどうしようもないんですね。水に水を注いでも、水にしかならない。140字小説に数学の概念を持ち込んでみようというのは、砂糖水を作るような試みなんですね。いや、もっと凄いかもしれない。でも、僕の少ない現代短歌の鑑賞経験では、数学を持ちこんだものには素晴らしい作品が多いように思います。
もう数学を持ち込んだだけで大賞に推したくなってしまうのですが、そうすると他の方に怒られてしまうので、中身にも触れさせていただきます。ここでは、まず「放物線が好きだった」という感想が述べられています。その理由は、そこに「強烈な自由を感じた」から。まず、ここまでの言葉選びが完璧です。「放物線」「座標平面」「無機質」「格子」「曲線」「自由」。こう並べてみると、やはり数学関連の言葉が多いような気がしますね。そして肝心な「放物線」に「強烈な自由を感じ」るというところなのですが、よく考えたら僕にはぜんぜん意味がわからないんですね。だって、放物線って与えられた数式に則って決められた形にしかなれないじゃないですか。そこに自由なんてあるの? と思ってしまいます。しかし、この140字小説全体を読んだときに、確かに放物線が自由であるように思えてしまうのです。
それは何故か。答えは、「xとyの値の変化を美しく図示ことができなかった」という一文に詰まっています。当たり前のことをいうようで恐縮ですが、放物線はxとyの値によって様々な形に変化するのですね。この140字小説で取り扱われているのは、問題集の1ページに掲載されている単一の放物線ではなく、これまで解いてきた問題に載っていたすべての放物線なんですね。それを一つの概念として抽出するときに、それは動いているように感じられます。
ところで、「xとyの値の変化を美しく図自すること」ができるのは、いったい誰なのでしょうか。「きっと私は大人に近づいてしまったのだ」という言葉を手掛かりにするならば、それは「子ども」だということになるでしょう。これは前述された「自由」の象徴であり、本文でも鉤括弧つきの「真面目な優等生」とは性質を異にするものです。
つまりこの140字小説で言いたかったのは、たかだか「私は真面目だから子どものままでいられなくて、自由を失ってしまった」くらいのことなんですね。それを言うために、数学やら放物線やらxやyやらを持ち込んでえらく遠回りをしている。でも、140字小説を書くときにはその遠回りが大事なのです。たかだかそれだけのことを、個人的な事件や真実を媒体にして比喩を織り込んで届けられるのか、というところに意味があるのです。と、いうのが僕の140字小説のスタンスですので、この作品を大賞に選ばせていただきました。
あと、最後に一つだけ書かせていただくと、個人的には「座標平面と言う名の」は「座標平面という名の」にするかなと思いました。作品の質にはほとんど関係ないんですけどね。
優秀賞
衒学的な世界観作りというのは訓練すれば誰でもできることで、Wikipediaから哲学やキリスト教の用語を引っ張り出してくれば何だかそれっぽくなってしまうんですよね。世界観が先か書きたい事象が先かというのはまさに鶏と卵だと僕は考えているのですが、ここで重要なのは世界観と事象がうまく比喩で結びつけば大きな推進力を得るということです。
ここでは、まず「神」という言葉が初めの方に配置されています。ここで「磔の聖者(=イエス)」、「オルレアンの乙女(=ジャンヌ・ダルク)」を例示することによって、「神」で予感していたキリスト教的世界観が強固なものとなります。「磔の聖者」のようにそのものずばり言わないのも世界観作りに一役買っていますね。
さて、僕がこの作品の中で最も不可解なのが「己に向けられた刃」という部分でした。でも、ここは不可解だからいいのかもしれません。僕は最初、人が通り魔に殺される瞬間を想定しました。でも、それだったらせっかくここまで築いてきた世界観から覚めてしまう。それじゃあ他に刃を向けられる瞬間……文脈からして無意味に殺されているのは前提として……などというように想像を巡らすことができます。具体的な風景をここで排除したのは、そういう意味で正解でしょう。そうして、冒頭の「神の子」と最後の「人の子」を呼応させるのもうまく効いていますね。
個人的には、「唯々純粋」は四字熟語に見えてしまうので、「ただただ純粋」と書きたいところ。ただ、この作品は140字ぴったりなので、そうするとどこか2文字減らす必要がでてきます。それをどうするか……というのも、140字小説を書くうえでは必要な技術でしょう。
上の作品では偉そうに「世界観と事象がうまく比喩で〜」と書きましたが、これは世界観優先で選んでしまいました。というのも、上の作品がキリスト教という超巨大な物語を挿入して文脈に依存している部分があったのに対して、こちらはかなり意識的に自分の信じる言葉たちを選び取っている。そういう意図が感じられます。
複雑に絡み合う言葉を解きほぐすことなくさらさらと読んでしまって「あー、わかるー」と言ってしまってあと何回か読むのが気持ちいタイプの作品だと思うのですが、それを解きほぐすのも仕事のうちかと思いますので、ちょっとだけ書かせていただきます。
まずこの作品で注目したいのは「玉虫色の青春」です。これが遡って物語ぜんぶを修飾してしまいます。これはつまり、青春の物語なわけですね。そして、それが「精神に毒」だと言っているわけですから、キラキラ光った青春って素敵だけどずっと触れているとキツイよねみたいなことを言っているのでしょう。
そして一つ遡って登場するのが「君」の存在。「私」が「熱視線」を送っていること、日焼けを「健康的」とポジティブに評しているところ、そしてそれを「恨めしい」と思っていることから、主体が「君」のことを好きなのだということがわかります。ということは、前半の「焦燥感の入り混じる渇望は、純粋な狂気を加速させる。近頃の脳内の世界がまるで終末そのものであることは、私しか知らないみたい。」はぜんぶ「君が好き」というただそれだけに収束するというのですか!なんと!なんだかんだいって、これは「君が好き」と「青春」だけに収束してしまうのですか!なんと!この遠回りのしかたが、もうたまらなく愛しいじゃないですか。
ところで、「私しか知らないみたい」という箇所に対しては、「いやお前しか知らないだろうよ……」という感想を僕は抱いてしまいました。「〜〜しか知らないみたい」という言い回しはお手軽に感傷的な雰囲気を作り出せて便利なので僕もよく使うのですが、意味が通るように気をつけた方がいいかもしれません。また、全体的に見たときに「私の熱視線で焼死することのない」という部分が大仰すぎるのではないかと感じました。
「深い虚無」という感情と「浅い水溜まり」という具象。対立させても意味のないものを対立させることで、衝撃して何か生まれそうな感じがありますね。僕の中では何かが生まれました。「雨」に関連する言葉はネガティブなものが多いので、「水溜まり」は「虚無」と相性がいいですね。
そして、その後で「悲しみを歌う」という聴覚に関わる表現が加わることによって、物語が少し広くなっています。「〈感情〉を歌う」という表現はもう定型化していて間違って使うと陳腐になってしまうのですが、深い⇔浅いの直後なのでセーフです。
特にいいのは、次に来る「涙」と「空から降る雫」の温度に関する対比ですね。そうか、この140字小説には二つも対比が……。「空から降る雫」は、「雫」で意味がぼやけちゃうので、そのまま「雨」としてしまって良かったかもしれませんね。実はそのあとの「寧ろ」「更なる」も「むしろ」「さらなる」と僕ならなおしてしまうのですが、「虚無」という言葉の中二属性を考えるにこのくらい漢字を織り交ぜておいた方が作品全体の雰囲気は整うかもしれませんね。
そして、最終的には雨が冷たいからさらに悲しくなる、と。泣きっ面に蜂というやつですね。曇天や雨は悲しみは涙の比喩となることもありますが、ここではそれが混在しています。そうか、だから最初から「虚無」と「水溜まり」を同時に出して、この一体感を演出していたのか!と勝手に独り合点しました。いや、別に意図していたかどうかはわからないんですけど、少なくとも僕は最後まで読んでそのように受け止めました。
さいごに
以上、結果発表と僕の講評めいたもの(感想?)でした。
言葉も比喩も物語も、事象の変奏であり概念の形骸化です。だから、素材がどんなにくだらなくてもそれを捻じ曲げたり美化したりすることはできるのです。
もちろん、そこに新たな概念があればなお良いのですが、人類が言葉や文字を生み出し、真剣に学問をしはじめてからもう何千何万年と経つのに、そうやすやすと斬新な概念とか見つかりっこないわけです。
じゃあそれを受け継いで、現代に生きる僕らがどう再構築するのか。そこに命をかけるべきなんですよ。
何か新奇なものを見つけたかのように大騒ぎして飾り立てる。僕はいわゆるネクラなのですが、文章の上ではパリピになることができます。みんなもどんどんパリピになりましょう。盛り上がって嘘ばっかりつきましょう。そうして、自分だけの言葉(本当はそんなものないんだけど)を探しましょう。
140字で文章を書いて物語を書く必然性なんてどこにもないんだけど、Twitterという拠り所だけを唯一の言い訳にして、僕はこれからも自分だけの言葉を獲得していきたいと思います。
今回の大賞は、荒野というよりも本当に何もなくてまだ「無」と呼ぶしかない140字小説を共に開拓してくれる仲間を探す試みでもありました。
皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
あまりにもニッチすぎる検索ワードへの個人的な回答
日々Google Analyticsとにらめっこを続け、給料が上がることよりもPVが増えることの方が嬉しいブロガーの鏡であれば、記事を書くときに「どんなキーワードで流入してくるだろうか?」ということを考えるはず。
しかし、人間一人の想像力なんてたかが知れていて、時には考えもしなかったようなキーワードでブログに誰かがたどり着いている、というようなこともあります。
ところが、たどり着いてくれたはいいものの、その問いに僕の記事が答えられていないだろうなあと感じることは多々あります。そこで今回は、当ブログに過去流入してきたキーワードを質問と捉え、僕がその質問に勝手に回答していきます。
Q.instagram フォロワー増えない やめようかな?
A.このような発想をする方は、恐らく他のSNSやブログ等である程度のフォロワーを獲得しているのではないでしょうか。そうであれば、すでに多くのファンを獲得してる場所で、Instagramアカウントの宣伝をすることは非常に有効なのではないかと思います。もちろん、写真のクオリティはある程度必要だと思いますが、継続的に投稿していればそこは徐々に改善されていくはずです。他のSNSやブログでもフォロワーが少ない場合は、Instargamをやめた方がいいと思います。
Q.ギャラクシーのラインからパソコンに画像を送りたい
A.ギャラクシー、とカタカナで書いているところがかわいいと思います。メールとかで送ればいいと思います。あとは、LIINE自分だけのグループを作ってそこに送るのも割とおすすめです。
Q.きょうしょく とるの大変?
A.大変です。もう勘弁してください。
Q.さありかは
A.猫がキーボードを打ったのですか?
Q.じゅげむ 学芸会 主役
A.頑張ってください!
Q.た、、さ
A.打ち間違えかと思いましたが、これで検索して僕のブログ記事をクリックしているんですよね。どんな意図があったのでしょうか。死にかけっぽいですが、まだ生きていますか?
Q.なぜ芥川賞作家に東大がいなくなったか
A.どなたか詳しい方にお任せいたします…。
Q.フロリゲンはどうしてしかんをとおるの?
A.なんですか?????
Q.ラインではなくチャットワークを使うメリット
A.と検索する人は、LINEだけで大丈夫だと思います。
Q.永眠したさある
A.生きるんだ!!!!!!!
Q.関系(かんけい) ないでしょう。
A.すみません…
Q.去就という言葉はよく使う?
A.あんまり使わないと思います。
疲れて来たのは、今日はこの辺にしておきたいと思います。
普段はこうしてじっくりと検索キーワードを眺めることもないのですが、一つひとつ確認していくと、かなりニッチな複合ワードで来ている人が多いんだなということに気づきます。とすると、誰がブログを始めてもまあ誰か検索キーワードで来てくれるでしょう。
僕の場合、「からう」「教職」あたりの複合ワードで来ている方が多かったです。とすると、そのあたりでまた書くともっと人が来てくれるのでしょうか…
さよならに託す
ピンク色の空が出現する前から私は死ぬと決まっていて、有限の時間や空間をどうやりくりするかということに命をかけている。君と初めて抱き合った日のこと、実はもうよく覚えていない。いつでも刹那主義な私を、君だけがいつまでも記憶していてくれればいいよ。さよならは、来世のためにとっておこう。
— 篠原 歩@文フリ福岡う-19 (@shino140nov) 2016年10月21日