あとーすログ

文芸、演劇、カメラ、インターネットが好きです。

新卒の社会人におくる明日から使えるマルチタスク管理術

広告と印刷の会社で新卒と働き初めて1年が経とうとしている。

仕事というのは、1つの単純なタスクを追いかけていればいいというわけではなく、常にやらなくちゃならないこと、あるいはやりたいことが複数発生しており、それを要領よく処理していく必要がある。つまり、マルチタスクの技術が求められるわけだ。

1年間働いてみて、僕なりのマルチタスクの方法をまとめたので、来年から新卒として働く人は参考にしてみていただければ幸いだ。

 

マルチタスクは、シングルタスクの連続である

記事のタイトルからは矛盾することを書くようだが、そもそもマルチタスクなんてものを人間ができるわけがない。目の数も手の数も体の数も決まっているのに、同時進行で様々な物事を解決できるわけがない。

「マルチタスク」と言いながらも、僕たちは1つ1つの仕事を順番にこなしているにすぎない。まずは、このことを意識する必要がある。

 

やることをすべて書き出す

マルチタスクが難しいのには、2つの理由がある。

  1. どのタスクを処理すべきだったか忘れてしまう。
  2. すべてのタスクが気になってしまって、どのタスクにも手をつけられないままになる。

①は、頼まれていた仕事を忘れていた場合が致命的。あなたの信用が一気に地に落ちてしまう可能性もあるだろう

②に関して、経験のある方も多いのではないだろうか。僕の場合、整理されていないタスクを見ると、ぼーっとして1時間経っちゃったなんてことがざらにある。

そもそも、すべてのタスクを覚えておくなんて無理なのだ。その日のうちにこなすタスクが2個とかしかないなら話は別だけど、細々したものを含めれば、10や20なんてすぐに突破してしまう。そこに、明日以降にこなすべきタスクも入ってくるのだ。覚えられるわけがない。

また、すべてのタスクを把握していないのに整理できるわけがない。

まずはタスクを書き出すこと。すべてはそこから始まる。

タスクを書き出す際には、以下のポイントに注意しよう。

「仕事」「プライベート」に分けて書き出す

別に「仕事」だけのタスクを書き出してもいいが、どうせプライベートでもこなすべきタスクはたくさんあるのだから、一緒に管理してしまった方がいい。ただし、業務時間中には効率良く仕事のタスクをこなすことができるように、プライベートとは管理する場所を分けてしまって、目に触れないようにしよう。

場合によっては、「仕事」と「プライベート」の下でされにカテゴライズさせてもいい。僕は、「プライベート」の下には、自分がプライベートでやっているプロジェクトのタスクをまとめている。「仕事」に関しても、プロジェクト別や関わっている上司別で分けてしまってもいいだろう。

どんなに小さなタスクでも書き出す

人間は絶対に忘れてしまうので、思いついたことはどんなに小さなことでもタスクにする。仕事だったら、「〇〇さんのメールに返信する」ということまでタスクにしてしまう。もちろん、その場ですぐに返信できるような場合であれば別だが、メールが来たタイミングですぐに返信できるというようなことは早々ない。大抵は他のタスクを処理している途中だからだ。だから、一旦そのメールのことを忘れることができるように、タスクのリストに入れ込んでしまう。

タスクはできるだけ細分化する

また、タスクはできるだけ小さな単位にして処理する。「プレゼン用の企画書を作る」とかは絶対にやめた方がいい。そこにかかるそこにかかる時間が計り知れなくなるからだ。まずは「企画書の構想を練る」くらいに留めておく。そして、練る段階でさらにやるべきことを決める例えば「SWOT分析にかける」「STP分析を行う」「取り扱う製品の仕様書を読み込む」「A先輩に意見を聞いてみる」などだ。とりあえず、ひたすらタスクを細かくしていく。

こうすることによって、自分の中で進捗を生み出すことができるし、やるべきことが明確になる。「企画書を作る」という大きなタスクの中で「あれもしなきゃ、これもしなきゃ…」というような状況で物事を進めていくと、やっている途中で「あれ、これどうすればいいんだっけ?」というような問題にぶつかる。思いついたタスクは、絶対にメモしておくことだ。

タスクのゴールを設定する

タスクにはゴールが設定されなければならない。それを達成して、はじめてそのタスクは「完了」したことになる。先ほどの企画書の例で言うならば、たとえば「課長に企画書を提出する」ということがゴールになるかもしれない。だいたい、この「提出」というのがゴールになる場合が多い。また、「SWOT分析にかける」であれば、その結果を企画書に盛り込むというのがゴールになるだろうか。

とにかく、すべてのタスクにゴールを設定しよう。そうしなければ、だらだらとやってしまって結局は何も進まなかったということになりかねない。

期限を設定する

すべてのタスクには締切を設けよう。「いつかやろう」と決めたタスクは、そのままタスクリストの中で眠り続けることになる。

締切については、厳密に決めてしまう必要はないと思う。もちろん、上司から言い渡された締切がある場合には、それに向かって作業をする必要がある。しかし、それ以外のタスクについては、自分の感覚で決めながら修正を随時かけていけばいい。

先ほども例にあげた「メールに返信する」というようなタスクは、「すぐやる」とか「今日中」とかいう期限を設定すればいいと思う。

期限がよくわからないタスクについて、僕は「○○のことを考える」というタスクをその日中か次の日に持って来て、タスクを細分化する作業を行う。そこから、それぞれのタスクに期限を決めて行って、最終的な「提出」のタスクの期限を切る。

ところで、残念なことに期限というのは大抵守られないものなのだ。しかし焦ることはない。そもそも適当に決めた期限であることも多いのだから。だから、上司から言い渡されたようなタスクや絶対にやらなければならないタスクを優先的に処理していき、あとは「期限が過ぎているから早くやらなくちゃ…!」と思って処理する程度でいい。タスクにせず、期限が切られていなければ、そもそもこの「焦る」ということもされずに忘れ去られていく。

 

タスクの管理方法

タスクは好きなように紙でもスマホでも、好きなように管理すればいいと思う。色々と試していくうちに、自分にぴったりの管理環境が見つかるだろう。

とはいえ、初めてタスクを管理しようとしている人にとってはどうしていいかわからない話だと思うので、僕が使ってみたタスク管理方法をいくつか紹介する。

スケジュール帳を使う

まずは紙で管理する方法。社会人ともなればスケジュール帳くらい買うだろうから、これを活用していく。

どのようなスケジュール帳を買うかは人それぞれだと思うが、タスク管理をしようと思うならスペースの大きなものがいい。ちなみに僕は、1日に1ページのスペースが割り当てられている「EDiT」というスケジュール帳を愛用している。

 

サイズも色も様々な種類があるので、公式サイトで見てみることをおすすめしたい。

www.edit-marks.jp

 

紙とペンさえあればタスク管理ができるし、直感的にタスクをまとめられるので、まずはスケジュール帳でやってみるというのはおすすめできる。基本的には、期限日にそのタスクを書き込んでいくというやり方だ。

ただ、あまりにも小さなタスクを書いていくと紙がいくらあっても足りない。そういった場合は、次に紹介するホワイトボードと併用してもいいだろう。

また、期限を過ぎたタスクたちは、もう開かれないページに追いやられてしまう。そうなってしまえば、そのタスクを再び思い出すことは難しくなってしまう。

タスクを忘れないために

そこで、僕はスケジュール帳で管理をする場合は以下のような方針を取っていた。

  1. 終了したタスクは赤線を引いていく。
  2. 終わらなかったタスクは、その日の終わりにどう処理するかレビューをする。
  3. レビューする際には、また期限を設けてスケジュール帳に書き込む。大抵は、次の日に処理するタスクになるだろう。
  4. 新たな期限が決まったものは、青線を引いて処理が完了したことを示す。

その日のタスクがすべて赤線か青線で消えていたら、その日の業務を終了することができる。こうすることで、タスクの抜け漏れをなくして仕事をすることができる。

ホワイトボードを使う

その日に優先的に処理すべき仕事を常に目に見えるようにしておくために、あるいはすぐに終わらせてしまうタスクを一時表示させておくために、100円ショップで買ったホワイトボードを活用している。

使い方はご想像の通り。タスクが発生したら書き込んで、終わったら消すだけだ。

また、僕は次の日にやる特に重要なタスクを二つくらいまでホワイトボードに書き出してから退勤する。そうるすることで、次の日に出社したときにすぐ仕事モードになることができる。

タスク管理ツールを使う

個人的には、タスク管理ツールを使うのがおすすめ。紙やホワイトボードに比べると、それぞれのツールによって特徴があるため慣れるのに少し時間がかかるが、使いこなすことができればとても便利だ。

僕が使っているのは「Wunderlist」というもの。会社と自宅のPCにデスクトップ版を入れて利用しているが、ブラウザからも使うことができる。また、アプリ版も用意されているので外出先でもタスクを確認することができる。

Wunderlist | To-do リスト、リマインダー、タスク管理 - App of the Year!

 

僕がタスク管理ツールを使うのは、期限を確認したり変更したりするのが簡単にできるから。スケジュール帳だと、前述したように新しいページに移し替えたり青線を引いたりしないと抜け漏れが発生するが、タスク管理ツールであれば、期限をすぎて赤字になっているものをリスケするだけでいいので簡単。

タスク管理ツールなんて腐るほどあるので、色々試して見て自分の好きなものを使ってみるといい。最初から適切なツールに出会えるなんてことはない。

僕が以前に使ったことがあるのはTrello、ToDoistなど。

以下の記事にも色々紹介してあるので、参考に。

techacademy.jp

 

まとめ

要するに、マルチタスクをこなすためには、あらゆるタスクを可視化してシングルタスクとして順序よくこなしていくのが大事だということ。

これをしないで、脳内だけで管理しようと思うのはよくない。すべてを覚えようとしているとストレスがかかるし、必ずタスクを取りこぼしてしまう。

最初のうちはあまり仕事が振られず、タスク管理なんて必要ないかもしれない。しかし、時間とともに必ず自分のところにやってくる仕事の量は増えてくる。また、仕事量が増えていかないと自分の成長も見込めない。

その日のために、入社したその日からタスク管理術を身につけておこう。前述したように、自分にぴったりの方法を見つけるのにも時間がかかる。準備は早めにしておこう。