九州人が方言だと思っていない言葉3選 「はわく」「なおす」「からう」
僕は九州で生まれて九州で育ち、そして今も九州で暮らしています。すると、長いあいだ方言だと気づかずに使っている言葉があるんですよね。
そこで今回は、「えっ、それって九州の人しか言わないの!?」と僕が思った表現を3つ紹介いたします。
はわく
例文:床を箒ではわく
「はわく」は、共通語では「掃く(はく」と言います。昔、「はわく」をパソコンで変換しようとして「掃わく」にならなかったのに驚いたことがあります。
ことわざに「四角い畳を丸く掃く」というものがありますが、この「掃く」というのは文語的な言葉なんだと思っていました。
未だに、九州以外の人が「掃く」ということを信じていません。床ははわくものです。
なおす
例文:コップを食器棚になおす
これは近畿地方の人も使うみたいですね。近畿と九州の人には、「直す」と「治す」以外にもう一つの「なおす」があるのです。
この「なおす」というのは、「片付ける」とかいう意味で使います。「出したもんはちゃんとなおさんといかんやん!」がうちの母親の口癖です。僕、片付け苦手なんですよね…。
からう
例文:ランドセルをからう
「からう」については、僕まだあんまり信じてないところがあるんですけど、九州以外の人は「ランドセルを背負う」とか言うんですか? 本当ですか? 「背負う」って、ちょっと大人の言葉だと思ってた…。
リュックとかも「からう」って言いますね。「背負う」よりも少し意味する範囲は狭いかもしれません。
まとめ
以上、九州人が方言だと思っていない言葉を3つ紹介いたしました。
小説を書くときとか、「これって方言か分からねえ…」と思うこともあると思うので、九州人の人は注意してくださいね。あと、東京旅行に行くと田舎っぺがばれる…!
僕は大学で日本語・日本文学を専攻していたのですが、方言について卒論を書く先輩もいて、なかなか奥が深い分野です。
九州方言のことをもっと知りたいという方には、入門書として『これが九州方言の底力!』がおすすめです。参考までに。