あとーすログ

文芸、演劇、カメラ、インターネットが好きです。

個人として認識されるのが死ぬほど嬉しいんだ

去年の4月から新卒の社会人として働いていて、まあこんな時代だしいつかは転職するのかもしれないなあなどと考えていて、いくつかの転職サイトに登録している。

たまにスカウトメッセージが届くのだけど、確認してみると、どう考えてもコピペで色んな人に送っているとすぐに分かるものばかり。冒頭に名前はついているけれど、中身の文章にはあたりさわりのない文章が書き連ねられている。

別にそれが悪いわけではない。ある程度セグメントしてメッセージを送れば、そこからある程度の人たちがリアクションをするのだろう。たくさんの人に一度に送ることができるし、そこからコンバージョンがあるならば、これは効率が良い作戦ということになる。

でも、やっぱり受け取る側としては、コピーペーストで色んな人に送られているメールを受け取っても、嬉しくもなんともないのである。

 

随分前から、クラウドワークスやランサーズといったサイトにも登録している。もう全然使っていないのだけど、仕事依頼のメッセ―ジが来るとメールが飛んでくる設定になっているので、仕方なく見てみたりする。

もちろん、こちらも転職サイト同じような内容で、「あなたのプロフィールを見て~」なんて書いてあるけれど、仕事の内容や文章を見れば、適当な人にばらまいているというのが一目で分かる。第一、僕はプロフィールにほとんど何も情報を載せていない。

 

なんて思っていたときに、PVモンスター というサイトに出会った。いかにも怪しい名前のサイトである。

とりあえず概要を見てみると、在宅でライティングをしている人のためのマッチングサービスらしい。と書くと、上述したクラウドワークスやランサーズと変わらないんだけど、PVモンスターが他のサービスと違うのは、報酬が納品した記事の閲覧数によって決まるということ。

正直に言うと、全くここで何かを書いてみようという気持ちはなかったんだけど、面白そうだからと思って登録だけしてみた。実際に、これまで何か記事を納品したこともない。

登録は承認制になっていて、これまでの実績を登録する必要がある。僕の場合、このブログと蓼食う本の虫を実績として載せたら承認してもらえた。この規模でも承認してもらえるので、割と簡単に審査は通るのではないかと思う(保障はしないけど…)。

 

上にも書いたように記事の納品なんかは全然していないんだけど、このサービスに登録して一つ嬉しかったことがある。

それは、PVモンスターの担当の方から提案のメールが来たことだ。

僕は、他のサービスと同じようにてっきりコピペのメールだと思っていたのだけど、目を通してみるとちゃんと僕のブログを見てメールを送ってきていただけているということが分かった。

以下が、受け取ったメールの一部である。

 

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もちろん、同じような内容のメールをたくさんの人に送っているのだと思うけど、このようにほんの少しでも「自分が個人として認識されている!」と思えるのは本当に嬉しいことなのだと改めて実感した。

 

誰かに個人として認識されるというのは、自分が何者かになることだ。

家のお風呂が壊れていて、ここ2ヶ月銭湯に行っているのだけど、先日お金を払うときに初めて「いつもありがとうございます」と言われた。そのとき、僕は「お風呂に入りに来る人」から「いつもお風呂に入りに来る人」になれたのだ。

思えば、僕はずっとそうして何者かになりたくて頑張ってきたような気がする。大学の講義でも、最前列に座って先生の話を熱心に聞いていた。演劇をやるときも、アンケートに自分の役について特に書かれていると最高に嬉しい。近所のセブンイレブンで、何も言わないのに「ナナコですね!」と言われると少し恥ずかしいけれど、やっぱりいい気分なのだ。

 

自分がされても嬉しいことは他の人にもしていきたい。あまり話したことのない人もちゃんと名前で呼ぶとか、全体だけでなく個々人も褒めていくとか、そういう照れくさいけれど些細でいつでもやれそうなところから、始めていければなあと思う。

 

僕は全く時間がなくて触れていないのですが、PVモンスターも非常に面白いサイトだと思います。クラウドソーシングサービスやブログアフィリエイトより儲かるかというと人それぞれだと思いますが、まずは試してみるのもいいのではないでしょうか。