140字小説を300個作ること。原稿用紙100枚へ。
140字小説を数える単位って何が適切なのだろう? 「編」? それでは大仰すぎるから、「個」くらいが丁度いいのではないかと思っています。
最近は本拠地である無間書房 (@mugenshobo)以外にも篠原 歩 (@shino140nov)という投稿の場を得たので、作品数が爆発的に増えています。ただ、篠原歩の方には実験的な作品を投稿することも多いので、いい作品が増えているのかというと問題点もありますが…。
最近は短編小説を書いています。LAZURITEという同人誌に掲載するための短編です。およそ25枚を目標に書いているのですが、これでだいたい1万字くらい。100枚~300枚が中編小説と呼ばれ、雑誌の新人賞はこのボリュームの作品を募集していることが多いですね。
原稿用紙100枚。4万字。ふと、140字小説をいくつ作れば原稿用紙100枚に届くのだろかと気になって計算してみました。すると、だいたい286編作れば100枚に届くことが分かりました。句読点の処理なんかでこの通りにはならないと思いますが、まあおよそ30編ということにしておきましょう。
僕はこの1年半くらいの間に、およそ200ほどの140字小説を作ってきました。仮にこれが300個になって、原稿用紙100枚に並べてみたとき、誰かがそれを読みたいと思うでしょうか。僕ならば、恐らく読まないと思います。必然性のない並べられ方をした140字ぶつ切りの言葉たちが僕(筆名の「篠原歩」)という名前の元に集合させられても、僕だったら読まない。
これは、僕が詩集を読むのが苦手だということも関係しているのかもしれません。詩集を小説と同じように読むと疲れてしまいます。そこには物語の連続性がなくて、言葉だけで脳が埋まっていく。だから、僕は詩集を一気に読むことはあまりせず、目にとまったらパラパラとめくって何編か読んでまた閉じる、というような読み方をします。
もちろん、140字小説をある法則に従ってまとめ、そこに連作短編のような連続性を持たせることは不可能ではないでしょう。でも、やっぱりそれが100枚4万字あるときつい。140字小説は、Twitter上で一日に何回か流れてきて、読んで気に入ったらふぁぼっとこうくらいのやり方が丁度いいのかなあという気がしています。
でも、僕は140字小説集を紙で出そうと企んでいます。でも、4万字も出すと読む方も疲れてしまうと思うので、20編くらいを収録しようと思っています。
20編でも一気に読むと疲れてしまう人がいるかなと思いまして、実はそれぞれの140字小説に挿絵もお願いしているところです。挿絵が豪華になりそうなので、140字小説と挿絵のどちらが本体なのか分からなくなりそうで怖いのですが、まあ一応140字小説集ということにしてあります…笑。
140字小説集は、恐らく5月の文学フリマ東京に持っていくと思います。お時間ありましたら、ぜひ「無間書房」のスペースまでお越しください!